私立 千葉商科大学付属高等学校  シラバス

理科 「化学(2年普通科特進選抜理コース)」  単 位 数 3 単 位
学科・学年・組
普通科・2年・F組

1 学習の目標,評価の観点,内容及び評価方法

学習の目標
 化学的な事物・現象に関わり,科学の見方・考え方を働かせ,見通しをもって
観
察,実験を通して,化学的な事物・現象を科学的に探究するため
に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 化学の基本的な概念や原理・法則の理解を深め,科学的に探究するために
必要な観察,実験などに関する技能を身に付ける。
(2) 観察,実験などを通して,科学的に探究する力を養う。
(3) 化学的な事物・現象に主体的に関わり,科学的に探究しようとする態度を
養う。
(4) 一般選抜型入試に対応できる能力を養う。

育成する資質能力
「思考力」「判断力」「表現力」
学校ルーブリック項目
「向上心」「自律」「自己肯定感」「友愛」「創造性」「社会貢献」
「思考力」「判断力」「表現力」「人間関係力」

評価の
観点
知識・技能 思考・判断・表現 主体的に学習に
取り組む態度
評価の
内容
 化学の基本的な概念や原理・法則を理
解しているか。
 化学的な事物・現象から問題を見いだ
し,見通しをもって観察,実験などを
通して,得られた結果を分析して解釈
し,表現するなど,科学的に探究して
いるか。
 化学的な事物・現象に主体的に関わ
り,見通しをもったり振り返ったりす
るなど,科学的に探究しようとしてい
るか。
評価
方法
・定期考査
・小テスト
・提出物
・定期考査
・授業態度
・小テスト
・提出物
配分
60%
20%
20%

2 学習計画・使用教材

学期 学 習 内 容 学 習 の ね ら い 備考(特記事項,
他教科との関連など)



第Ⅱ章 物質の変化と平衡

第2節 電池・電気分解
①電池
②電気分解
③電気分解の応用第Ⅰ章 物質の状態


第Ⅰ章 物質の状態

第1節 物質の状態変化
①物質の三態とその変化
②気体分子の熱運動と圧力
③飽和蒸気圧と蒸気圧曲線

第2節 気体の性質
①気体の法則
②気体の状態方程式
③理想気体と実在気体
・電池が酸化還元反応を利用して,
化学エネルギーを電気エネルギーに変換
する装置であることを理解します。
・身近な電池のしくみについて,酸
化還元反応と関連付けて理解します。
・外部から加えた電気エネルギーによっ
て電気分解が起こることを,酸化還元反
応と関連付けて理解します。
・電気分解におけるファラデーの法
則を理解し,量的関係を扱う知識を身に
付けます。
・電気分解の利用として,電解精錬や溶
融塩電解を理解します。
・電池・電気分解に主体的に関わ
り,見通しをもったり振り返ったりする
など,科学的に探究します。

・物質の三態の変化を復習し,その変化
に伴う熱の出入りを理解します。
・構成粒子の熱運動と物質の三態変化を
理解し,知識を身に付けます。
・物質の融点・沸点が分子間力や化
学結合の種類と関係し,粒子間に働く力
が大きいほど高くなることを理解しま
す。
・ファンデルワールス力や水素結合につ
いて理解します。
・気体の圧力が気体分子の熱運動と密接
に関係することを理解します。
・状態間の平衡と温度や圧力との関係に
ついて理解します。
・沸騰と飽和蒸気圧との関係を理解し,
知識を身に付けます。
・気体の圧力を,分子の熱運動と関連づ
けて考察します。
・気液平衡における構成粒子の挙動を平
衡状態の概念を踏まえて説明することを
学びます。
・物質の状態変化に主体的に関わり,見
通しをもったり振り返ったりするなど,
科学的に探究します。

・ボイルの法則,シャルルの法則,ボイ
ル・シャルルの法則をそれぞれ理解し,
その応用を理解します。
・気体の状態方程式を理解し,その応用
を学習します。また,全圧と分圧を学習
し,混合気体の平均分子量を理解しま
す。
・気体の体積,温度,圧力の間に存在す
る関係を理解し,知識を身に付けます。
・実在気体と理想気体についてそれ
ぞれ理解し,知識を身に付けます。
・混合気体の全圧と分圧の関係につ
いて理解し,知識を身に付けます。
・グラフから読み取れる気体の性質
を一般式で記述する能力を身に付けま
す。
・実在気体の挙動を三態変化の観点
から説明し,理想気体との違いを的確に
表現することを学びます。
・気体の性質に主体的に関わり,見通し
をもったり振り返ったりするなど,科学
的に探究します。
中間考査
































期末考査



第Ⅰ章 物質の状態

第3節 固体の構造
①化学結合と結晶の種類
②金属結晶の構造
③イオン結晶の構造
④共有結合の結晶の構造
⑤分子結晶の構造
⑥非晶質

第4節 溶液の性質
①溶解と溶液
②希薄溶液の性質
③コロイド

第Ⅱ章 物質の変化と平衡

第1節 化学反応と熱・光
①化学反応とエンタルピー変化
②ヘスの法則
③結合エネルギー
④化学反応と光
⑤エントロピー
・化学結合と物質の構造や性質との関係
に関する基本的な概念を理解し,知識を
身に付けます。
・単位格子の一辺の長さと構成粒子の半
径の関係を理解し,知識を身に付けま
す。
・金属結晶の構造について理解します。
・イオン結晶の構造について理解しま
す。
・共有結合の結晶の構造について理解し
ます。
・分子結晶の構造について理解します。
・非晶質について理解します。
・イオン結晶,共有結合の結晶,分子結
晶の性質と化学結合を関係づけて説明す
ることを学びます。
・固体の構造に主体的に関わり,見
通しをもったり振り返ったりするなど,
科学的に探究します。

・溶解のしくみについて,溶媒と溶質の
組合せによって溶解のしやすさが異なる
ことを粒子モデルと関連付けて理解しま
す。
・気体の溶解度について,ヘンリーの法
則を理解します。
・希薄溶液の性質について,溶媒との違
いを理解します。
・コロイド粒子とコロイド溶液に関する
知識を身に付けます。
・溶解度の定義を正しく理解し,再結晶
によって物質を精製できる原理を考察
し,説明することを学びます。
・凝固点降下と質量モル濃度との関係を
見いだし,説明することを学びます。
・透析によってコロイド溶液を精製
できる原理を考察し,説明することを学
びます。
・溶液の性質に主体的に関わり,見通し
をもったり振り返ったりするなど,科学
的に探究します。

・化学反応の前後における物質のもつ化
学エネルギーの差が熱の発生や吸収とな
って現れることを理解します。
・結合エネルギーを理解します。
・化学反応や状態変化に伴うエンタルピ
ー変化を熱化学方程式を用いて表す方法
を身に付けます。
・ヘスの法則を理解し,いくつかの熱化
学方程式から,新たな反応熱を求める知
識を身に付けます。
・化学反応には,反応前後における物質
のもつ化学エネルギーの差が光の発生や
吸収となって現れる反応があることを理
解します。
・吸熱反応が自発的に進む要因として,
エントロピーが増大する方向に反応が進
むことを理解します。
・いくつかの熱化学方程式をもとに,新
たな化学変化のエンタルピー変化を科学
的に推定することを学びます。
・化学反応と熱・光に主体的に関わり,
見通しをもったり振り返ったりするな
ど,科学的に探究します。
中間考査
































期末考査



第Ⅱ章 物質の変化と平衡

第3節 化学反応の速さ
①反応速度
②化学反応の速さと濃度
③化学反応の速さと温度
④触媒

第4節 化学平衡
①可逆反応と化学平衡
②平衡定数
③平衡移動

第5節 電離平衡
①電離平衡と電離定数
②電離定数とpH
③塩の性質と反応
④緩衝液と緩衝作用
⑤溶解度積
・反応速度が単位時間内に変化する物質
の量で表されることを理解します。
・反応速度と,反応する物質の濃度や圧
力,温度との関係を理解し,知識を身に
付けます。
・触媒が反応速度を変える原理を理解
し,知識を身に付けます。
・反応条件が変化することによって,反
応速度がどのように変化するかを考察
し,説明することを学びます。
・触媒の働きを活性化エネルギーにもと
づいて考察し,説明することを学びま
す。
・化学反応の速さに主体的に関わり,見
通しをもったり振り返ったりするなど,
科学的に探究します。

・可逆反応と不可逆反応の違いを理解
し,知識を身に付けます。
・平衡定数の意味を理解し,知識を身に
付けます。
・ルシャトリエの原理を理解し,知識を
身に付けます。
・化学平衡は,正反応の速さと逆反応の
速さが等しくなった状態であることを考
察します。
・各種の実験結果から,濃度,圧力,温
度と平衡移動の方向を関連付けて考察し
ます。
・平衡移動の方向と,濃度,圧力,温度
との関係を調べる方法を示すことを学び
ます。
・化学平衡に主体的に関わり,見通しを
もったり振り返ったりするなど,科学的
に探究します。

・酸・塩基の電離平衡における電離定
数,電離度,イオン濃度の関係を理解
し,知識を身に付けます。
・pHについての理解を深め,平衡定数の
応用を理解します。
・溶解度積を理解し,知識を身に付けま
す。
・塩の性質とその反応について,化学平
衡の概念から理解します。
・緩衝液とその作用を化学平衡と関連付
けて考察します。
・電離平衡に主体的に関わり,見通しを
もったり振り返ったりするなど,科学的
に探究します。
学年末考査

使用教科書
第一学習社 『高等学校 化学』
副教材
第一学習社 『セミナー化学基礎・化学』・第一学習社 『スクエア最新図説
化学』

3 担当者からのメッセージ

確かな学力を身に付
けるためのアドバイス
 毎回学習したことを確実に理解する事が一番大切な事です。その為には授業中はしっかり
と集中し,確実にノートを取り,分からないことはその日の内に処理しておくことが肝心
です(復習・予習)。自分が調べて分からないことは,積極的に教員・分かる友人に質問
しましょう。決して恥ずかしい事ではありません。
授業を受けるに当た
って守ってほしい事項
 ノートは主体的に学習に取り組む態度を評価をする際のポイントになりますので毎回確実
に取り,特に板書内容の言葉や文章だけでなく,教科書や参考書等を積極的に利用して自
分なりの分かり易いノートを作成してください。
 また,提出物は毎回確実に期限を守って提出してください。
その他のアドバイス
 私達の身のまわりには,いろいろな化学物質が充満しており,これらなしには私達の生
活
は成り立ちません。これらの物質はどんな性質を持っており,その性質は化学構造とどの
ように関係しているのでしょうか。また,それらはどのようにして作られるのだろうか
等の疑問に答えてくれるのが化学です。
 授業中しっかりと話を聞き,分からないことは積極的に質問して理解しておくことが
好成績に繋がります。決して難しい科目ではありません。
 楽しく学習しましょう。皆さんの努力を期待します。