私立 千葉商科大学付属高等学校  シラバス

商業科 「総合実践(3年商業科)」  単 位 数 2 単 位
学科・学年・組
商業科・3年K~N組

1 学習の目標,評価の観点,内容及び評価方法

学習の目標
〈金融リテラシーI〉
『10代から学ぶパーソナルファイナンス』を通して,社会で自立して生きるため
の力,持続的な社会を創るための生きる力を育み,お金を計画的に管理する知識
と判断力を養う。

〈金融リテラシーⅡ〉
金融リテラシーⅠを踏まえて,より深い金融知識や現在の世の中の動向を理解
しながら思考力・判断力を養う。

育成する資質能力
「創造性」「思考力」
学校ルーブリック項目
「向上心」「自律」「自己肯定感」「友愛」「創造性」「社会貢献」
「思考力」「判断力」「表現力」「人間関係力」

評価の
観点
知識・技能 思考・判断・表現 主体的に学習に
取り組む態度
評価の
内容
金融リテラシーに関する基礎的・基本的
な内容を身につけているか。
これからの人生に関わる金融リテラシー
に関する思考をを深めているか。
基礎・基本的な知識と技術を活用して適
切に判断し,自らのライフプランを描
けているか。
金融リテラシーについて学ぶ態度及び組
織の一員として自己の役割を認識し,他
者と信頼関係を構築して積極的活動に関
わることができているか。また発信する
意欲を持っているか。
評価
方法
・定期考査
・提出物
・定期考査
・授業の振り返り
・ルーブリック評価等
・授業への参加姿勢等
・グループディスカッション等への参
 加姿勢
配分
70%
15%
15%

2 学習計画・使用教材

学期 学 習 内 容 学 習 の ね ら い 備考(特記事項,
他教科との関連など)



1.ガイダンス

2.マネープランゲーム(50分版)

3.お金の付き合い方(1)
  (収入と支出・ニーズとウォンツ)
   簡易CF表作成
  
4.お金の付き合い方(2)
  (世界とのつながり,ESG投資,
   消費と投資,寄付
   クラウドファンディング)
   簡易CF表作成

5.お金を稼ぐ
  「雇用,税金・可処分所得・所得税
  〇〇の壁,給与所得の算出方法」
  「収入と所得の違い」

6.住民税・ふるさと納税のしくみ

7.社会保険制度(1)リスクに備える
  医療保険
 (国民皆保険・高額療養費制度)

8.社会保険制度(2)
  医療保険と雇用保険
  (出産育児一時金・出産手当金・
   傷病手当金)

9.社会保険制度(3)
  公的転勤制度(老齢・遺族・障害)
  年収の壁
  確定拠出年金

10. 社会保険制度(4)
   公的年金シミュレーター

11.社会保険制度(5)民間保険

12.社会保険制度(6)
  損害保険・自動車保険・地震保険・
  火災保険・賠償責任
  保険算出シミュレーション





 


1.これから学ぶ金融教育の意義につ
    いて理解する。

2.近い未来の生活をシュミレートし,
    消費や貯蓄など家計の管理に関わる
    基本的な事項について実感を持って
    理解する。

3.・家計の収支構造を理解する。
  ・現在の自分の生活や教育などのた
      めに支払われている費用を知り,
      家計全体を意識し,自分に関わる
      支出を考える態度を身に付ける。
  ・ライフプランの必要性を理解し,
      実現していくためには,経済的な
      裏付けとして資金の確保すること
      が必要であることを理解する。

4.・生涯収入や主な支出の内容につい
      て理解し,生活設計を立てる能力
      を身に付ける。
  ・家計,企業,金融機関,政府,海
      外の間の財・サービス,お金,人
      の全体的な流れを理解する。
  ・自ら支出行為等(寄付,投資を含
   む)が社会にどのような影響を与
   え,社会にどのように貢献できる
      かを考える。

5.・働くことの意義を夢や希望の実現
      と関連けて理解し,職業選択をラ
      イフプランの一環として主体的に
      考える。
    ・働き方や付加価値のつけ方によっ
      て生涯所得などに大きな差異が生
      じることを理解し,お金を得た
   り,夢・希望を実現するためには
   様々な努力・工夫が必要であるこ
   とを理解する。

6.ふるさと納税の仕組みを理解しなが
  ら日本の税制,寄付金控除制度を理
    解する。所得税および住民税の控
  除やワンストップ特例制度を理解す
  る。

7~12
  ・年金や社会保障制度などを理解
   し,自分たちの暮らしの中での役
   割を考える。
  ・社会保険と民間保険との補完関係
   を理解する。
  ・不測の事態に備える方法としての
   保険と貯蓄の機能を理解する。
  ・公的年金シュミレーターを活用
   し,働き方・暮らし方の変化に応
   じて受給可能な年金額を把握す
   る。
  ・二輪車(自転車を含む)や自動車
   の運転に伴い加害事故を起こした
   場合などには,責任や補償問題が
   生じることを理解する。
  ・保険商品を利用選択する前に,自
   分が何のリスク(死亡・火災・地
   震・介護・疾病等による損失や危
   険の発生の可能性)に備えるべき
   かよく整理したうえで,判断でき
   る能力を養う。





 
  
総合探究
公共
家庭科
簿記
ビジネス基礎


中間考査
期末考査





13.お金を貯める・増やす(1)
  単利と複利  インフレ・デフレ

14.お金を貯める・増やす(2)
  リスク・リターン 株式・債券
  資産配分ツールと分散効果
  ファンダメンタル分析

15.お金を貯める・増やす(3)
  投資信託・NISA・iDeco

16.お金を増やす・借りる(1)
  ローンの信用性について
  資産運用シミュレーター

17.お金を増やす・借りる(2)
  奨学金,教育ローン
  自動車ローン,住宅ローン
  金利とは(変動と固定金利比較)

18.多重債務と金融トラブル(1)
  契約,フィンテック

19.多重債務と金融トラブル(2)
  キャッシュレスと自己破産
  悪質商法

20.未来をデザインする三世代世帯の
  ライフイベント表の作成

21.未来をデザインする三世代世帯の
  CF表の作成(1)(2)
13~17
・基本的な金融商品の特徴とリスク・リ
 ターンの関係について理解し,自己責 
 任で金融商品を選択する必要があるこ
 とを理解する。

・預金,株式,債券,投資信託,保険等
 の基本的な金融商品の特徴を理解し,
 関連する世の中の動きに関心を持つ。

・資金運用については,自己責任のもと
 で金融商品を選択する必要であること
 を理解する。

・投資と賭け事の違いについて理解す
 る。

・住宅ローンや貸与型の奨学金などのロ
 ーンの仕組みを理解し,返済方法や金
 利,延滞時の影響について考える。


18.19
・売買契約の仕組みや契約を守ることの
重
 要性を理解する。

・成年年齢に達することの契約における
意
 味を理解する。

・電子マネー等のキャッシュレス社会の
進
 行について理解する。

・各種カードの役割や機能と使用上の留
意
 点を理解し,適切に行動する態度を身
に
 付ける。

・消費者契約法について理解する。


20.21

・ライフプランの必要性を理解し実現し
て
 いくためには,経済的な裏付けとして
資
 金を確保することが必要であることを
理
 解する。

・生涯収入や主な支出の内容について理
解
 し,生活設計を立てる能力を身に付け
 る。

・三世代を通してのライフイベント,CF
表
 を作成し,未来家計を予測する。


総合探究
公共
家庭科
簿記
ビジネス基礎


中間考査
期末考査



なし
なし
なし

使用教科書
なし
副教材
・「10代から学ぶパーソナルファイナンス ワークで学ぶお金の付き合い方」  
 (日本FP協会)
・千葉商科大学 人間社会学部「金融リテラシー」使用教材(伊藤宏一教授)

3 担当者からのメッセージ

確かな学力を身に付
けるためのアドバイス
金融リテラシー教育は,決してお金儲けがテーマではありません。社会で自立して生きる
ため,持続可能な社会を創るため「金融や経済に関する知識や判断力」を身につけること
が目的です。お金に関する正しい知識と適切な判断力を授業を通して,しっかりと学びま
しょう。
授業を受けるに当た
って守ってほしい事項
「人生100年時代」を生きていく皆さんは、必要なお金をいつ、どのように用意するの
かを考えていく必要があります。今はまだ漠然とした遠い未来でも,ライフプランを描くこ
とが今後の皆さんの未来を豊かにしていくことでしょう。他人事として学ぶのではなく,
自己の未来を見据えて学んでください。
その他のアドバイス
特になし。