私立 千葉商科大学付属高等学校  シラバス

商業科 「商品開発と流通(2年商業科ビジネス型)」  単 位 数 2 単 位
学科・学年・組
商業科・2年H組(ビジネスコース)

1 学習の目標,評価の観点,内容及び評価方法

学習の目標
商品の開発と流通に関する知識,技術などを一体的に身に付け,流通を見据えて
商品開発を行うとともに,商品の企画や事業計画を理解した上で流通を展開する
ために必要な資質・能力を育成する。

育成する資質能力
「創造性」「思考力」
学校ルーブリック項目
「向上心」「自律」「自己肯定感」「友愛」「創造性」「社会貢献」
「思考力」「判断力」「表現力」「人間関係力」

評価の
観点
知識・技能 思考・判断・表現 主体的に学習に
取り組む態度
評価の
内容
商品開発と流通について実務に即して
体系的・系統的に理解し,商品の企画
からプロモーションまでの様々な場面
で役に立つ商品開発に関する知識と,
流通の立場から捉えた取引対象として
の商品に関する知識を身に付けてい
る。


商品開発と流通をはじめとした様々な
知識や情報などを活用し,商品開発と
流通の動向や課題を発見するととも
に,ビジネスに関わる様々な立場に立
って,妥当性と課題などの視点から,
科学的な根拠に基づいて商品開発と流
通に関する計画を立案したり,提案し
たりしている。
ビジネスを適切に展開する力の向上を
目指して自ら商品開発と流通について
学ぶ態度をもって取り組もうとしてい
る。
評価
方法
定期考査
小テスト
実力テスト
定期考査
小テスト
実力テスト
プレゼンテーション
振り返りワークシート
課題レポート
配分
80%
10%
10%

2 学習計画・使用教材

学期 学 習 内 容 学 習 の ね ら い 備考(特記事項,
他教科との関連など)



第1章
商品開発と流通の概要
1.私たちの生活と商品
2.商品開発の意義と手順
3.商品の流通つの関わり

【探究課題】
身の回りにある商品のなかで社会課題の
解決に向けた取り組みから開発された商
品について探究しよう。

第2章
商品の企画
1.環境分析と意思決定の準備
2.市場調査
3.商品コンセプトの策定
4.商品企画の提案

【探究課題】
自分たちが住んでいる地域の特産品につ
いて探究しよう。
●商品の成り立ちおよび何を商品として
考えるのかについて理解します。
●技術革新,経済の国際化,消費生活の
変化,地球環境の保全などによる多様
な商品提供の現状について認識します。

●政治状況・法律制度,経済動向,社
会・消費傾向,技術動向といったマクロ
環境や,自社,競合企業,顧客といった
ミクロ環境などの,商品を取り巻く環
境について理解します。
●環境分析の意義について認識します。
●環境の分析結果をもとに,企業が自社
の特徴を踏まえて商品開発に関する意
思決定を行う過程について理解します。
●4W1Hにより開発テーマを整理・検討
し,市場細分化によって標的市場を設定
すること,またその意義について理解さ
せる。
●市場調査の内容を認識させ,資料調査
と実態調査の二つの市場調査の方法に
ついて理解します。
●市場調査の五つの手順について理解し
ます。
●商品コンセプトを考案することの重要
性について認識します。
●企業内の企画会議で提案することを想
定して市場調査を行い,ブレーンスト
ーミングやKJ法などを用いて商品コンセ
プトを考案する実習をします。
●商品名・商品コンセプト・キャッチコ
ピー・商品イメージ・開発背景・競合
商品に対する優位性を含めた,具体的な
商品企画書を作成する実習をします。
定期考査
価値創造プロジェクト



第3章
事業計画の立案
1.事業計画の概要
2.価格計画
3.流通計画
4.プロモーション計画
5.事業計画書の作成


第4章
商品の開発
1.商品仕様と詳細設計
2.プロトタイプ
3.商品とデザイン
4.ブランド
5.知的財産権の登録

【探究課題】
社会課題の解決に向けたビジネスを考
え,事業計画書を作成しよう。
●生産計画,マーケティング計画,財務
計画といった事業計画の流れとその
内容について理解します。
●事業計画をまとめ,社外向けの事業計
画書を作成し,プレゼンテーション
を行う実習をします。
●販売後の市場調査に基づく事業計画の
再検討の重要性について理解しま
す。
●商品開発においてデザインが果たす役
割について理解します。
●デザインの種類と,商品開発と関わり
の深いデザインについて認識しま
す。
●配色や構成などデザインに関する基礎
的な知識と技法を習得します。
●パッケージデザインの機能や種類,制
作上の重視点について認識します。
●パッケージデザインの具体的な事例を
取り上げ,その効果について考察し
ます。
●パッケージデザインの技法を習得さ
せ,実際にパッケージデザインを作成
する実習をします。
●知的財産の保護の重要性について,偽
ブランドや偽キャラクター商品など
知的財産権の侵害に関する具体的な事例
の考察を通して認識します。
●特許権,実用新案権,意匠権,著作
権,商標権の概要とビジネスにおける
活用の意義を理解します。
●不正競争防止法の目的について認識し
ます。
●取得した知的財産権について,独占的
販売やライセンス取得など,その活
用方法について理解します。
定期考査
価値創造プロジェクト



第5章
商品の販売
1.販売員活動
2.セールス・プロモーション

第6章
商品開発と流通に関わる新たな展開
1.商品開発の新たな展開
2.流通の新たな展開
3.感覚を活かした商品開発・流通

【探究課題】
顧客参加型商品開発を意識した商品開発
に事業計画書を作成しよう。
●流通の役割,流通の仕組みとその変
化,および流通系列化について理解し
ます。
●商品流通における市場の役割と課題に
ついて,具体的な事例を取り上げて
理解します。
●卸売業と小売業の主要な形態や特性に
ついて理解します。
●業態ごとの流通戦略について,具体的
な事例を取り上げて理解します。
●卸売業と小売業における商品計画の重
要性について理解させるとともに,
卸売業と小売業の今後の方向について考
察します。
●プライベートブランド商品の開発の意
義について理解します。
●ダイレクト・マーケティング,通信販
売,電子商取引などの無店舗販売を
例に,多様化した流通手段について理解
します。
●商品の特性に応じた流通手段の選択に
ついて,具体的な事例を取り上げて
理解します。
定期考査
価値創造プロジェクト

使用教科書
実教出版『商品開発と流通』
副教材
実教出版『商品開発と流通 準拠問題集』

3 担当者からのメッセージ

確かな学力を身に付
けるためのアドバイス
教科書や授業の内容だけにとどまらず,世の中の動向にも目を向けましょう。新聞を読ん
だり,ニュースを見たり,実社会との繋がりを大切にしてください。
授業を受けるに当た
って守ってほしい事項
商品とは,モノやサービスのことを言います。私たちの周りにはあらゆる商品が存在して
います。より良い商品が開発・流通することで私たちの生活が豊かになります。高校生で
ある皆さんは,商品の便益を受け取る側であることが多いはずですが,いずれ自分が社会
を支える一員になることを意識して,授業を受講してください。
その他のアドバイス
「価値創造プロジェクト」との関連性の高い科目です。