私立 千葉商科大学付属高等学校  シラバス

商業科 「原価計算(2年商業科会計型)」  単 位 数 3 単 位
学科・学年・組
商業科・2年・H組(選択者)

1 学習の目標,評価の観点,内容及び評価方法

学習の目標
①製造業における原価計算の基本的考え方と計算方法及び工業簿記の記帳方法を
習得
させ、原価についての理解を深める。
②原価を中心とする会計情報を活用する能力と態度を育てる。

育成する資質能力
「向上心」「自律」「思考力」「判断力」
学校ルーブリック項目
「向上心」「自律」「自己肯定感」「友愛」「創造性」「社会貢献」
「思考力」「判断力」「表現力」「人間関係力」

評価の
観点
知識・技能 思考・判断・表現 主体的に学習に
取り組む態度
評価の
内容
製造業における原価計算と工業簿記に
関する
基礎的・基本的な知識や技術を身につ
け,原
価計算の基本的な仕組みや基本構造に
ついて
理解する。
ビジネスの諸活動における原価計算から
得られる情報の活用を目指して思考を深
め、基礎的・基本的な知識と技術を基
に、ビジネスの諸活動に携わる者として
適切に判断し、表現する創造的な能力を
身につける。
製造業における原価計算と工業簿記に関
心を持ち,その知識と技術の習得を目指
して意欲的に取り組むとともに,原価計
算から得られる情報を活用する態度を身
につける。
評価
方法
定期考査・小テスト
定期考査・小テスト
問題集などの課題提出・検定試験の取
り組み状況
配分
70%
20%
10%

2 学習計画・使用教材

学期 学 習 内 容 学 習 の ね ら い 備考(特記事項,
他教科との関連など)



第1編 原価計算の基礎
 1.原価と原価計算
 2.原価計算のあらまし
 3.工業簿記(製造業における簿記)

第2編 原価の費目別計算(材料・労務
費・
経費)

第3編 部門別計算と製品別計算
 1.個別原価計算
 2.部門別個別原価計算
○工業簿記は製造業に適用されるもので
あること理解させます。
○工業簿記と原価計算の関係を理解させ
ます。
○原価の意味や要素による性格と分類を
理解させます。
○原価計算の4つの目的と3つの手続き
を理解させます。

○各種費目の意味や内容、分類方法を理
解させます。
○予定価格による消費高と実際価格によ
る消費高の計算方法と意味を理解させま
す。
○支払高による実際消費高の計算方法を
理解させます。
○経費の種類別消費高の計算方法を理解
させます。

○単純個別原価計算のしくみを理解させ
ます。
○原価計算表の記入方法を理解させま
す。
○製造間接費の配賦についての概要を理
解させ、適切な配賦ができるようにしま
す。
○実際配賦率による配賦の欠点を理解
し、予定配賦率による配賦の意義を理解
させます。
○仕損品・作業くずの処理を理解させま
す。
○部門別個別原価計算の必要性を理解さ
せます。
○部門費配分表、部門費振替表の作成方
法を理解し、それに伴う仕訳を理解させ
ます。
簿記



第3編 部門別計算と製品別計算
 3.総合原価計算
  単純総合原価計算
  等級別総合原価計算
  工程別総合原価計算

第4編 製品の完成・販売と決算
 1.製品の完成と販売
 2.決算と本社・工場間の取引および
月次
決算
○個別原価計算と総合原価計算の違いを
明らかにし、生産形態の違いから様々な
計算方法があることを理解させます。
○総合原価計算の種類と全体的な手続き
の流れを理解させます。
○月末仕掛品の種類と全体的な手続きの
流れを理解させます。
○月末仕掛品完成品換算数量・加工費・
仕上がり程度などの用語の意味を理解さ
せます。
○平均法と先入先出法による月末仕掛品
原価の評価を理解させます。
○単純総合原価計算が用いられる製造業
の特徴と単純総合原価計算の仕組みを理
解し、単純総合原価計算表の作成および
仕訳を理解させま
す。
○等級別原価計算の仕組みを理解し、等
級別総合原価計算表の作成および仕訳を
理解させます。

○工程別総合原価計算の意味と目的、手
続きに
ついて理解させます。
○工程別総合原価計算の手続きと記帳方
法を理
解させます。
○半製品の意味と半製品がある場合の記
帳方法
について理解させます。
○副産物・作業くず・仕損品の意味と、
それぞ
れが発生した場合の記帳法について理解
させま
す。

○製品の完成と販売に伴う手続きと記帳
法を理
解させます。
○販売費および一般管理費の記帳方法を
理解さ
せます。
○工場会計の独立と、その場合の記帳方
法につ
いて理解させます。
○財務諸表の特徴を理解し、製造原価報
告書の
作成方法を理解させます。
簿記



第5編 原価情報の活用
 1.標準原価計算
 2.直接原価計算

全商簿記検定1級原価計算試験に向けた
問題
演習
日商簿記検定2級に向けた問題演習(工
業簿
記)
○経営管理に役立つ原価計算の必要性を
理解させます。
○標準原価計算が原価管理に役立つ理由
を理解
し、標準原価計算の意義と特色、全体的
な流れ
を理解させます。
○完成品と仕掛品の標準原価による計算
方法を
理解させます。
○原価差異の計算とその分析方法を理解
させます。

○直接原価計算の意義と特色、記帳方法
を理解させます。
○直接原価計算による損益計算書の組み
立てを
理解させます。
○直接原価計算が利益計画に適している
理由を
理解させます。
○損益分岐図表により、売上高・原価・
利益の
関係を理解させます。
簿記

使用教科書
実教出版『原価計算』
副教材
実教出版『最新段階式全商簿記検定問題集1級原価計算』『最新段階式日商簿
記検定2級・工業簿記』

3 担当者からのメッセージ

確かな学力を身に付
けるためのアドバイス
授業では製造業における原価計算の手法を学びます。製品を「いくらで販売すればもうけ
がでるか」という疑問に答えるのが原価計算です。教科書を読んだり,説明を聞いたり,
問題を解いたり,互いに教えあったりして,自ら納得できるまで諦めずに解答を導き出す
ことが大切です。家庭学習でも復習する時間を確保して下さい。
授業を受けるに当た
って守ってほしい事項
授業では,検定試験にチャレンジすることも目標としていますが,単に計算方法を暗記す
るのではなく,原価計算の全体像を意識しながら学んでください。日頃の授業を大切に,
何度も同じ問題を解いて演習を重ね,家庭学習の時間も確保しましょう。
その他のアドバイス
授業時で使用する電卓や教科書等の忘れ物をしないようにして下さい。