私立 千葉商科大学付属高等学校  シラバス

理科 「化学基礎(2年普通科総合進学コース)」  単 位 数 2 単 位
学科・学年・組
普通科・2年・総合進学(直列)

1 学習の到達目標等

学習の到達目標
物質とその変化に関わり,理科の見方・考え方を働かせ,見通しをもって観
察,実験を行うことなどを通して,物質とその変化を化学的に探究するために必
要な資質・能力を次の通り育成することを目指す。
(1) 日常生活や社会との関連を図りながら,物質とその変化について理解する
とともに,科学的に探究するために必要な観察,実験などに関する基本的な技能
を身に付けるようにする。
(2) 観察,実験などを行い,科学的に探究する力を養う。
(3) 物質とその変化に主体的に関わり,科学的に探究しようとする態度を養
う。
(4)一般受験に対応できる能力を養う。
使用教科書
高等学校 化学基礎(第一学習社)
副教材
セミナー化学基礎・化学(第一学習社)・スクエア最新図説化学(第一学習社)

2 学習計画及び評価方法等

(1) 学習計画等
学期 学 習 内 容 学 習 の ね ら い 備考(特記事項,
他教科との関連など)
学期
序章 化学と人間生活

第1節 物質の成分と構成元素
①物質の成分
②物質の構成元素
③状態変化と熱運動


第2節 原子の構造と元素の周期表
①原子の構造
②イオン
③元素の相互関係


第3節 化学結合
①イオン結合
②共有結合
③金属結合
④結晶の比較
⑤結晶と単位格子
・日常生活や社会を支える身近な物質に
注目し,これらの物質の性質を調べる活
動を通して,物質を対象とする学問であ
る化学の特徴について理解する。
・科目の導入として,化学への興味・関
心を高める。
(1) 化学が物質やその変化を対象とする
学問であることを理解している。
(2) 物質の性質を調べる活動を通して,
科学的に探究する方法を身に付けてい
る。
(3) 物質の性質を調べる活動において,
科学的に探究する方法を提案したり,実
験結果を科学的に判断したりすることが
できる。
(4) 日常生活や社会を支える身近な物質
に注目し,科学に対する興味・関心を高
め,意欲的に取り組もうとする。
(5) 学習課題に対して積極的に観察・実
験を行い,意欲的に探究しようとする。

・身近な物質を取り上げ,混合物から純
物質を分離したり精製したりする実験な
どを行い,実験における基本操作と科学
的に探究する方法を身に付ける。
・身近な物質を取り上げ,元素を確認す
る実験などを行い,単体や化合物につい
て理解する。
・粒子の熱運動と粒子間に働く力との関
係により,物質の状態変化が起こること
を理解する。
・原子の構造および陽子,中性子,電子
の性質を理解する。
・元素の周期律および原子の電子配置と
周期表の族や周期との関係について理解
する。
(1) 物質が混合物と純物質,および単体
と化合物に分けられることを理解し,そ
れらの違いを理解している。
(2) 混合物の分離や成分元素の確認など
の実験を理解し,物質を探究する具体的
な方法を身に付けている。
(3) 粒子の熱運動と粒子間に働く力との
関係によって,状態が変化することを理
解している。
(4) 原子の構造および陽子,中性子,電
子の性質を理解し,知識を身に付けてい
る。
(5) 原子の電子配置を理解し,原子番号
20番までの代表的な典型元素について,
簡単なモデルで表すことができる。
(6) 原子の電子配置と周期表の族や周期
との関係について理解している。
(7) 観察・実験を通して,混合物,純物
質,単体,化合物について考察し,それ
ぞれの特徴を説明できる。
(8) 粒子の熱運動と温度の関係や,粒子
の熱運動と粒子間に働く力の関係をもと
に,温度と物質の状態変化の関係を的確
に表現することができる。
(9) 原子の電子配置と周期表の族や周期
との関係を理解し,周期性が現れる理由
を的確に表現することができる。
(10)観察・実験の過程から,自らの考え
を導き出した報告書を作成したり,発表
したりできる。
(11) 物質に関心をもち,物質の取り扱
い方を理解しようとする。
(12) 物質の構造や性質に関する事象に
関心をもち,意欲的に物質を探究しよう
とする。
(13) 学習課題に対して積極的に観察・
実験を行い,意欲的に探究しようとす
る。

・原子の構造および陽子,中性子,電子
の性質を理解する。
・元素の周期律および原子の電子配置と
周期表の族や周期との関係について理解
する。
・イオンの生成を電子配置と関連付けて
理解する。
(1) 原子の構造および陽子,中性子,電
子の性質を理解し,知識を身に付けてい
る。
(2) 原子の電子配置を理解し,原子番号
20番までの代表的な典型元素について,
簡単なモデルで表すことができる。
(3) 原子の電子配置と周期表の族や周期
との関係について理解している。
(4) イオンの生成を電子配置と関連付け
て理解し,イオンの表し方やイオン化エ
ネルギーについての知識を身に付けてい
る。
(5) 原子の電子配置と周期表の族や周期
との関係を理解し,周期性が現れる理由
を的確に表現することができる。
(6) 物質の構造や性質に関する事象に関
心をもち,意欲的に物質を探究しようと
する。
(7) 学習課題に対して積極的に観察・実
験を行い,意欲的に探究しようとする。

・イオン結合がイオン間の静電気的な引
力による結合であることや,イオン結合
でできた物質の性質を理解する。
・共有結合を電子配置と関連付けて理解
する。
・共有結合でできた物質の性質を理解す
る。
・金属結合は自由電子が介在した結合で
あることを理解する。
・金属結合でできた物質の性質を理解す
る。
(1) イオン結合やイオン結合でできた物
質の性質を理解し,知識を身に付けてい
る。
(2) 共有結合を電子配置と関連付けて理
解し,共有結合の表し方や配位結合につ
いての知識も身に付けている。
(3) 電気陰性度や結合の極性を理解し,
分子の極性についての知識を身に付けて
いる。
(4) 共有結合でできた物質の性質を理解
し,知識を身に付けている。
(5) 金属結合や金属結晶の性質について
理解し,知識を身に付けている。
(6) イオン結晶の性質をイオンやイオン
結合にもとづいて説明できる。
(7) 分子の極性を電気陰性度や結合の極
性,分子の形をもとに総合的に判断でき
る。
(8) 観察・実験を通して,分子の極性と
分子からなる物質の性質の関係を考察
し,表現できる。
(9) 金属結晶の性質を金属結合にもとづ
いて的確に表現できる。
(10) 物質の性質を調べる実験を通し
て,化学結合と結晶の性質の関係を考察
できる。
(11) 観察・実験の過程から,自らの考
えを導き出した報告書を作成したり,発
表したりできる。
(12) 物質に関心をもち,物質の取り扱
い方を理解しようとする。
(13) 物質の構造や性質に関する事象に
関心をもち,意欲的に物質を探究しよう
とする。
(14) 物質が原子・分子・イオンなどの
構成粒子から成り立っていることを理解
しようとする。
(15) 学習課題に対して積極的に観察・
実験を行い,意欲的に探究しようとす
る。
中間考査
































期末考査
【課題・提出物等】
【第1学期の評価方法】
自然の事物・現象についての概念や原
理・法則などを理解しているととも
に,科学的に探究するために必要な観
察,実験などに関する基本操作や記録
などの技能を身に付けている。
学期
第2章 物質の変化
第1節 物質量と化学反応式
①原子量・分子量と式量
②物質量
③溶解と濃度
④化学変化と化学反応式
⑤化学反応の量的関係
⑥化学変化における諸法則

第2節 酸と塩基の反応
①酸と塩基
②水素イオン濃度
・粒子の数にもとづく量の表し方である
物質量の概念を導入し,物質量と質量,
物質量と気体の体積との関係について理
解する。
・化学反応に関する実験などを行い,化
学反応式が化学反応に関与する物質とそ
の量的関係を表すことを見いだして理解
する。
(1) 物質の構成粒子の質量の表し方とし
て,原子量・分子量・式量を理解してい
る。
(2) 物質量が粒子の数にもとづく量であ
ることを理解し,物質量と質量,気体の
体積との関係も理解している。
(3) 物質量を介して,物質の質量や気体
の体積を相互に変換できる。
(4) 水溶液の濃度をモル濃度を用いて表
したり,濃度のわかっている水溶液中の
溶質の物質量を計算によって求めること
ができる。
(5) 化学変化と物理変化の違いを理解
し,化学反応を化学反応式を用いて表す
ことができる。
(6) 物質量の概念で化学変化の量的関係
を把握する方法を理解し,知識を身に付
けている。
(7) 化学変化では,一定の量的関係が成
り立つことを理解し,化学反応式をもと
に物質の量的関係を判断できる。
(8) 観察・実験の過程から,自らの考え
を導き出した報告書を作成したり,発表
したりできる。
(9) 実験で得られたデータをグラフ化す
るなどの処理を行い,結果を化学的に考
察することができる。
(10) 化学反応の量的関係の実験から,
自らの考えを導き出した報告書を作成し
たり,発表したりできる。
(11) 化学変化の量的関係を物質量と関
連付けて考察しようとする。
(12) 学習課題に対して積極的に観察・
実験を行い,意欲的に探究しようとす
る。

・酸や塩基に関する実験などを行い,酸
と塩基の性質および中和反応に関与する
物質の量的関係について理解する。
(1) 酸と塩基の定義や分類を理解し,酸
と塩基を価数や強弱にもとづいて分類す
ることができる。
(2) 水溶液の性質(酸性・中性・塩基性)
と水素イオン濃度やpHとの関係を理解
し,知識を身に付けている。
中間考査


























期末考査
【課題・提出物等】
【第2学期の評価方法】
自然の事物・現象から問題を見いだ
し,見通しをもって観察,実験などを
行い,得られた結果を分析して解釈
し,表現するなど,科学的に探究して
いる。
学期
第2節 酸と塩基の反応
③中和と塩
④中和滴定

第3節 酸化還元反応
①酸化と還元
②酸化剤と還元剤の反応
③酸化還元の量的関係
④金属のイオン化傾向
⑤電池
⑥金属の製錬
⑦電気分解
・酸や塩基に関する実験などを行い,酸
と塩基の性質および中和反応に関与する
物質の量的関係について理解する。
(1) 酸と塩基の定義や分類を理解し,酸
と塩基を価数や強弱にもとづいて分類す
ることができる。
(2) 水溶液の性質(酸性・中性・塩基性)
と水素イオン濃度やpHとの関係を理解
し,知識を身に付けている。
(3) 中和反応について理解し,塩のなり
たちや塩の水溶液の性質を理解してい
る。
(4) 中和反応に関与する物質の量的関係
を理解し,中和反応における酸と塩基の
量的関係を計算によって求めることがで
きる。
(5) 中和滴定の操作や中和滴定曲線を理
解し,実験器具の適切な取り扱いやグラ
フの見方などの知識を身に付けている。
(6) 酸・塩基の観察,実験から共通性を
見いだし,酸・塩基の定義を理解し,日
常生活と関連付けて考察できる。
(7) 中和滴定の実験を通して,それぞれ
の操作がどのような意味をもっているの
かを理解し,実験結果に対してどのよう
な影響があるかを考察できる。
(8) 酸,塩基や中和反応に関心をもち,
それらを日常生活に関連付けて,意欲的
に探究しようとする。
(9) 酸と塩基の反応の量的関係を物質量
と関連付けて考察しようとする。
(10) 学習課題に対して積極的に観察・
実験を行い,意欲的に探究しようとす
る。

・酸化還元反応が電子の授受によること
を理解する。
(1) 酸化・還元の定義を理解し,知識を
身に付けている。
(2) 酸化還元反応を酸化数の増減によっ
て判断することができる。
(3) 酸化剤,還元剤のはたらきを理解
し,半反応式をもとに酸化還元反応を組
み立てることができる。
(4) 酸化還元反応の量的関係を理解して
いる。
(5) 金属のイオン化傾向や金属の反応性
を理解し,知識を身に付けている。
(6) 酸化還元反応の利用例として,電池
や電気分解などがあることを理解し,電
池の構成などの基本的な知識を身に付け
ている。
(7) 代表的な酸化剤・還元剤の観察から
電子の授受としての規則性を見いだし,
自らの考えで表現できる。
(8) 観察,実験を通して,酸化・還元の
定義と,酸化数の定義の有効性を理解
し,それらをもとに事物・現象の中に共
通性を見出し,酸化還元反応として論理
的に考察できる。
(9) 燃焼,金属の溶解や腐食などの反応
に興味をもち,電子の授受という観点か
ら,それらを意欲的に探究しようとす
る。
(10) 酸化還元反応の量的関係を物質量
と関連付けて考察しようとする。
(11) 学習課題に対して積極的に観察・
実験を行い,意欲的に探究しようとす
る。
学年末考査
【課題・提出物等】
【第3学期の評価方法】
自然の事物・現象に主体的に関わり,
見通しをもったり振り返ったりするな
ど,科学的に探究しようとしている。
【年間の学習状況の評価方法】

(2)評価の観点、内容および評価方法
評価の観点および内容 評価方法
関心・意欲・態度
思考・判断・表現
資料活用の
技能・表現
技能および知識・理解

3 担当者からのメッセージ

確かな学力を身に付
けるためのアドバイス
化学は1年で学習した生物基礎とは違い暗記だけでは思うような実力が身に付きません。
毎回学習したことを確実に理解する事が一番大切な事です。その為には授業中はしっかり
と集中し,確実にノートを取り,分からないことはその日の内に処理しておくことが肝心
です(復習・予習)。自分が調べて分からないことは,積極的に教員・分かる友人に質問
しましょう。決して恥ずかしい事ではありません。
授業を受けるに当た
って守ってほしい事項
ノートは主体的に学習に取り組む態度を評価をする際のポイントになりますので毎回確実
に取り,特に板書内容の言葉や文章だけでなく,教科書や参考書等を積極的に利用して自
分なりの分かり易いノートを作成してください。
 また,提出物は毎回確実に期限を守って提出してください。
その他のアドバイス
私達の身のまわりには,いろいろな化学物質が充満しており,これらなしには私達の生活
は成り立ちません。これらの物質はどんな性質を持っており,その性質は化学構造とどの
ように関係しているのでしょうか。また,それらはどのようにして作られるのだろうか
等の疑問に答えてくれるのが化学です。
 授業中しっかりと話を聞き,分からないことは積極的に質問して理解しておくことが
好成績に繋がります。決して難しい科目ではありません。
 楽しく学習しましょう。皆さんの努力を期待します。