私立 千葉商科大学付属高等学校  シラバス

数学科 「数学Ⅲ(3年普通科特進クラス理系)」  単 位 数 8 単 位
学科・学年・組
普通科特進・3年・H組(理系選択)

1 学習の到達目標等

学習の到達目標
平面上の曲線と複素数平面,極限,微分法及び積分法についての理解を深め,知識
の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察し表現する能力を伸ばすととも
に,それらを積極的に活用する態度を育てる。
使用教科書
第一学習社 高等学校 数学Ⅲ
副教材
第一学習社 プログレス 数学Ⅲ

2 学習計画及び評価方法等

(1) 学習計画等
学期 学 習 内 容 学 習 の ね ら い 備考(特記事項,
他教科との関連など)
学期
1章 複素数平面
 1節 複素数平面










 
2節 複素数平面上の図形










2章 式と曲線
 1節 2次曲線











 2節 媒介変数表示と極座標












3章 関数と極限
 1節 関数



 2節 数列の極限






 3節 関数の極限



・複素数が座標平面上の点と対応することを理
解し,複素数を図示できるようにします。
・共役な複素数の性質と図形的意味について理
解します。
・複素数の加法・減法・実数倍の図形的意味に
ついて理解し,図示できるようにします。
・複素数の極形式について理解します。
・複素数の乗法・除法の図形的意味について理
解します。
・ド・モアブルの定理について理解します。
・複素数のn乗根を求めることができるように
 します。

・複素数平面上の内分点・外分点,三角形の重
心を求めることができるようにします。
・複素数平面上の距離について理解し,距離に
関する等式を満たす点がえがく図形を調べるこ
とができるようにします。
・複素数平面上の3点の位置関係を調べ,点の
回転移動や拡大・縮小に応用できるようにしま
す。
・複素数を用いて,図形に関する等式や性質を
証明できるようにします。

・放物線の定義とその方程式の標準形について
理解し,放物線に関する用語の意味を理解しま
す。
・楕円の定義とその方程式の標準形について理
解し,楕円に関する用語の意味を理解します。
・双曲線の定義とその方程式の標準形について
理解し,双曲線に関する用語の意味について理
解する。漸近線について理解します。
・一般の曲線を平行移動して得られる曲線の方
程式を求めることができるようにします。
・2次曲線と直線の位置関係や接線について理
解します。
・離心率について理解します。

・図形の媒介変数表示について理解します。
・円,楕円,双曲線,サイクロイドなどの媒介
変数表示について理解します。
・極座標について理解します。
・極座標と直交座標の関係について理解しま
す。
・円,直線,2次曲線などの極方程式について
理解します。
・直交座標の方程式を極方程式で表したり,極
方程式を直交座標の方程式で表したりすること
ができるようにします。
・コンピュータを用いて,媒介変数で表された
曲線や極方程式で表された曲線を描きます。


・分数関数について理解します。
・無理関数について理解します。
・逆関数,合成関数について理解します。

・数列の収束・発散について理解します。
・数列の極限の性質について理解します。
・無限等比数列の極限について理解します。
・無限級数について理解し,図形や循環小数に
関する問題へ応用できるようにします。
・無限級数の性質について理解します。

・関数の極限の性質について理解します。
・右側極限,左側極限について理解します。
・指数関数,対数関数,三角関数の極限につい
て理解します。
・関数の連続性について理解します。
・中間値の定理について理解します。

























 中間考査



































 期末考査
【課題・提出物等】
・ 授業中に配布する演習プリント
・ 教科書の節末・章末の問題,傍用問題集の指定された問題についての課題
・ 長期休業中の課題
【第1学期の評価方法】
1 定期考査の成績
 定期考査においては,知識・理解に偏ることなく,数学的な考え方,表現・処理をみるための問題も出題し
 ます。
2 学習態度等の平常点
(1)各単元や各時限などの学習過程で,評価の観点の4項目について,生徒の良い点や,進歩の状況などを評
   価します。
(2)MetaMojiClassRoom,Classiでの課題・レポートの提出状況・小テストの成績

  上記,1,2の状況を踏まえ,総合的に評価します。
学期
4章 微分法
 1節 導関数
 




 2節 いろいろな関数の導関数
 












 3節 関数値の変化















5章 積分法
 1節 不定積分






 2節 定積分









 3節 積分法の応用

・導関数の定義を確認したり,微分可能性と連
続性について理解します。
・関数の定数倍,和,差,積,商の導関数につ
いて理解します。
・合成関数の微分法について理解します。
・逆関数の微分法について理解します。

・三角関数の導関数について理解します。
・対数関数の導関数について理解します。
・対数微分法について理解します。
・指数関数の導関数について理解します。
・第n次導関数について理解します。
・方程式f(x,y)=0に関する微分法について理
解します。
・媒介変数表示に関する微分法について理解し
ます。

・曲線の接線や法線の方程式が求められるよう
にします。

・平均値の定理について理解します。
・関数の増減について理解します。
・関数の極大・極小について理解します。
・曲線の凹凸や変曲点について理解します。
・増減,極値,凹凸,変曲点,漸近線などを調
べてグラフをかくことができるようにします。
・第2次導関数を用いて極値の判定ができるよ
うにします。

・関数の最大値・最小値が求められるようにし
ます。
・関数の増減を調べることにより,不等式を証
明したり,方程式の実数解の個数を求めたりす
ることができるようにします。
・速度・加速度について理解します。
・近似式について理解します。

・不定積分の意味,関数の定数倍や和,差の不
定積分,指数関数の不定積分,三角関数の不定
積分などの公式を理解します。
・置換積分法について理解します。
・部分積分法について理解します。
・複雑な分数関数や三角関数の積などの不定積
分について理解します。

・定積分の意味や性質について理解します。
・定積分の置換積分法や偶関数,奇関数の定積
分の性質について理解します。
・定積分の部分積分法について理解します。
・定積分で表された関数や定積分を含む関数に
 ついて理解します。
・区分求積法と定積分の関係について理解しま
す。
・定積分と不等式の関係について理解します。

・定積分を用いて,直線や曲線で囲まれた図形
の面積を求めることができるようにします。
・定積分を用いて,立体の体積や回転体の体積
を求めることができるようにします。
・定積分を用いて,曲線の長さを求めることが
 できるようにします。

























 中間考査


























 期末考査
【課題・提出物等】
・ 授業中に配布する演習プリント
・ 教科書の節末・章末の問題,傍用問題集の指定された問題についての課題
・ 長期休業中の課題
【第2学期の評価方法】
1 定期考査の成績
 定期考査においては,知識・理解に偏ることなく,数学的な考え方,表現・処理をみるための問題も出題し
 ます。
2 学習態度等の平常点
(1)各単元や各時限などの学習過程で,評価の観点の4項目について,生徒の良い点や,進歩の状況などを評
   価します。
(2)MetaMoJiClassRoom,Classiでの課題・レポートの提出状況・小テストの成績

  上記,1,2の状況を踏まえ,総合的に評価します。
学期
なし
なし
なし
【課題・提出物等】
なし
【第3学期の評価方法】
なし
【年間の学習状況の評価方法】
下記の4つの観点から評価した1学期,2学期及び3学期の成績の成績を総合し,年間の成績とします。

(2)評価の観点、内容および評価方法
評価の観点および内容 評価方法
関心・意欲・態度
平面上の曲線と複素数平面,極限,微分法及
び積分法における論理や体系に関心をもつと
ともに,数学のよさを認識し,それらを事象
の考察に積極的に活用して数学的論拠に基づ
いて判断できるか。
○ 授業時の様子
○ 課題レポート・小テスト
○ 演習ノート提出
以上の3点を総合的に評価します。
思考・判断・表現
平面上の曲線と複素数平面,極限,微分法及び積
分法における事象を数学的に考察し表現したり,
思考の過程を振り返り多面的・発展的に考えたり
することなどを通して,数学的な見方や考え方を
身に付けているか。
○ 授業時の様子
○ 課題レポート・小テスト
○ 演習ノート提出
以上の3点を総合的に評価します。  
資料活用の
技能・表現
平面上の曲線と複素数平面,極限,微分法
及び積分法において,事象を数学的に表
現・処理する仕方や推論の方法などの技能
を身に付けているか。
○ 授業時の様子
○ 課題レポート・小テスト
○ 演習ノート提出 
以上の3点を総合的に評価します。 
技能および知識・理解
平面上の曲線と複素数平面,極限,微分法
及び積分法における基本的な概念,原理・
法則などを体系的に理解し,知識を身に付
けているか。
○ 授業時の様子
○ 課題レポート・小テスト
○ 演習ノート提出 
以上の3点を総合的に評価します。 

3 担当者からのメッセージ

確かな学力を身に付
けるためのアドバイス
(1) 苦手意識を捨てましょう    
  とにかく,はじめから苦手意識を持っていたのでは結局いつまでたっても数学がで
    きるようにはなりません。高校入学をきっかけに,新鮮な気持ちで数学に取り組んで
    みましょう。
(2) 必ず家庭学習をしましょう
  中学校との大きな違いは,授業中あまり問題演習の時間がとれないことであり,高
    校入学後の成績で差が出るもっとも大きな要因は,なんといっても家庭学習がしっ
  かりできるかどうかです。楽をして数学が出来るようになりたいといってもそれ
  は不可能です。
(3) 必ず自分で解きましょう
  数学の勉強をするときには,ただ答えを眺めながらわかったつもりになるような勉
  強だけはしないようにしましょう。確かに,いちいち計算するよりも,解答を眺め
  て解法を理解し,覚えていく作業の方が楽だし,一応勉強した気にはなります。
  しかし,そんな学習方法では絶対に数学の力はつきません。
  そこで,数学の勉強をするときには,必ずノートと鉛筆を用意して,自分で丁寧に
  計算をしながら解いていきましょう。そうすることによって,確実に学習内容が定
  着するとともに,間違えやすい箇所を確認していくことが出来ます。
(4) 計算力をつけましょう
  たとえ,考え方が理解できたとしても,最後までしっかり計算することが出来なけ
  れば,答えは出てきません。また,どんなに簡単な問題でも,計算ミスをしているよ
  うでは点数にはなりません。こんなことの繰り返しが数学嫌いを招くことになりま
す。
  まずは,確実な計算力をつけましょう。計算力は数学の基礎だ。努力次第でだれでも
  計算力はつけられます。簡単なことです。とにかく毎日机に向かって問題を解きまし
ょう。

(5) 分からない問題をあきらめない
   分からない問題にぶつかったとき,簡単にあきらめないこと。解けない問題を解こ
  うとする過程こそが本当の勉強であり,難しい問題が解決したときは本当にうれし
  いものです。(解けなかったとしても,考える過程は決して無駄にはなりません。)
  もし,どうしても分からない問題があったら,遠慮せず数学科に質問に来てくださ
い。
  絶対にそのままにしておかないようにしましょう。

授業を受けるに当た
って守ってほしい事項
(1) 授業を大切にする。
 ア 学習の基本はなんといっても授業です。授業には常に真剣な気持ちで取り組みまし
ょう。
 イ 予習・復習で授業が活きます。
 ウ 当たり前のことであるが,始業のチャイムが鳴るまでに次の授業の準備をし,着席
して
   待機していましょう。
(2) 成績について
 ア 数学の場合,定期考査以外にも課題テスト(春,夏,冬)を行うが,これらの点
   数も評価の対象となります。
 イ 学期・学年の評価は,試験結果だけではなく,普段の授業態度や,課題の提出状
   況および小テスト等を平常点として加味し,評価するものとします。
その他のアドバイス
この「数学Ⅲ」は、「数学Ⅱ」の微分・積分の分野を理論的に発展させ,高い見地
にたって学習し,これを各方面に応用してゆく科目です。将来,より高度な数学を
学びたい人にとっては,その根幹となる内容です。