私立　千葉商科大学付属高等学校　　シラバス

普通科・１年・Ｄ〜Ｉ組

１　学習の到達目標等

自然について物質，力などの物理的な面から観察，実験を行い，物理学的に探求する態
度を身につけるとともに科学的な自然観を養う。

数研出版『改訂版　新編　物理基礎』

数研出版『物理基礎　学習ノート』

２　学習計画及び評価方法等

（１）　学習計画等

学期	学　習　内　容	学　習　の　ね　ら　い	備考（特記事項， 他教科との関連など）
第１学期	第１編　運動とエネルギー 　第１章　運動の表し方　 　 　第２章　運動の法則 　 　 　 第３章　仕事と力学的エネルギー	①運動の様子を表す場合の要素をまず学習し，単純 な運動についてそれらの量の変化を学習します。 ②落体の運動について地表面にある物体に働く加速 度から様々な落下運動について①の要素の変化を理 解させます。 ①力の表し方を示し，ベクトルについて学習しま す。重力と質量など日常曖昧になっている概念を明 確にします。 ②力のつり合い，作用反作用，圧力，力の合成と分 解という力の様々な関係性について理解させます。 ③大きさのある物体についての力の様々な関係性に ついて理解させます。 ④すでに学習した作用反作用も含めた運動の３法則 を理解させます。 ⑤様々な物体の運動について問題演習を行います。 ①物理学でいう仕事の概念を明確にし，それを行う 能力としてエネルギーというものを様々な例示をし ながら理解させます。	中間考査 期末考査
	【課題・提出物等】 単元ごとの小テスト，実験レポート，問題演習など
	【第１学期の評価方法】 ２回の定期考査の成績，単元ごとの小テストの成績，実験レポートの提出状況及びその内容などを総合的に評 価します。
第２学期	第２編　熱 　第１章　熱とエネルギー 第３編　波 　第１章　波の性質 　第２章　音	①エネルギーの一形態である熱についてミクロな分 子運動も示しながら理解させます。 ②力学的に限らないエネルギーの様々な形態を示 し，トータル量としてのエネルギー保存を理解させ ます。 ①身近な波を例に波という現象を説明し，その基礎 的な要素の表し方を学びます。 ②複数の波による重ね合わせ，干渉といった現象の 捉え方を学習します。 ③波の反射，屈折，回折，といった現象を実際に見 せ，法則性を見いださせます。 ①音の波として共通する点，他の波にない特徴を学 びます。 ②音の要素，波としての性質，独自の性質などを例 示をしながら理解させます。	中間考査 期末考査
	【課題・提出物等】 単元ごとの小テスト，実験レポート，問題演習など
	【第２学期の評価方法】 ２回の定期考査の成績，単元ごとの小テストの成績，実験レポートの提出状況及びその内容などを総合的に評価します。
第３学期	第４編　電気 　第１章　物質と電気抵抗 　第２章　交流と電磁波	①日常使用している電気についてその電源の種類,電 圧,電流,電力といった量を学びます。 ②電動モーターの構造から磁石に働く力を示 し， また電流のつくる磁界のでき方を理解させます。 ①直流と交流の違いを現在利用されているものを例 示しながら説明します。 ②電波の利用のされ方を数多くの例示をしながら説 明します。	学年末考査
	【課題・提出物等】 単元ごとの小テスト，実験レポート，問題演習など
	【第３学期の評価方法】 学年末考査の成績，単元ごとの小テストの成績，実験レポートの提出状況及びその内容などを総合的に評価します。
【年間の学習状況の評価方法】 学期ごとの評価を基礎に理解度，提出物の提出状況及び内容，学習に取り組む姿勢，質問や発表の内容など総合的に評価を行い，単 位認定を行う。

（２）評価の観点、内容および評価方法

評価の観点および内容		評価方法
関心・意欲・態度	物理に対して基礎的な知識をしっかり身につける とともに，実験で出した結果に対して自分なりの 考察を行えるかどうかを見ていく。	実験レポートの内容，小テストの成績を見ます。
思考・判断・表現	中学校理科や数学との関連事項を考慮しながら物 理的な思考，探求態度を養う。日常経験する事象 においても非科学的な偏見などを排することがで きるようにする。	実験レポートなどにおいて出したデータに関する 検討のされかたを見ます。
資料活用の 技能・表現	生徒実験，演示実験，視聴覚教材などを通して材 料・道具・機材の活用能力，それらを活用した提 示能力を養う。	問題演習においての発表の仕方，生徒実験におけ る器具の使い方などを見ます。
技能および知識・理解	基本的な知識を身につけるとともに実験あるいは 日常経験する事象においても物理的なものの見方 ができるようにする。	定期考査，単元ごとの小テスト，質問に対する発 表などを通じて評価します。

３　担当者からのメッセージ

物理は自然を把握するしかたを学ぶものですが，その中で数学をはじめとする他の教科の知識を道具
として活用します。それらの教科についてもしっかりとした知識を身につけ，物理の授業に生かして
いただきたい。

特に強調したいのはノートの取り方です。ノートの提出を求めることがあるかもしれませんが，基本
的にはノートは取っている本人が活用するためのものです。本人が後で見てよくわかる形に取ってい
ただきたい。二度と見たくならないようなノートであれば取っても意味がありません。

学力の高いといわれている人たちがオカルトや非科学的な物言いに簡単にひっかかってしまったこと
がかつてありました。現代ほど科学的な教養がつきにくい時代はないのかも知れません。単なる受験
のための道具ではなく，物理の授業をとおして科学的なものの見方をお互いに身につけていきたいも
のです。