私立 千葉商科大学付属高等学校  シラバス

数学科 「数学研究(3年普通科理コース)」  単 位 数 4 単 位
学科・学年・組
普通科1類・3・K(選択者)

1 学習の到達目標等

学習の到達目標
平面上の曲線と複素数平面についての理解を深め,知識の習得と技能の習熟を図
り,事象を数学的に考察し表現する能力を伸ばすとともに,それらを積極的に活
用する態度を育てる。
使用教科書
第一学習者数学Ⅲ
副教材
プログレス数学Ⅲ(平面上の曲線/複素数平面)新課程用(啓林館)

2 学習計画及び評価方法等

(1) 学習計画等
学期 学 習 内 容 学 習 の ね ら い 備考(特記事項,
他教科との関連など)
学期
第1章	平面上の曲線


第1節 2次曲線
 1 放物線
 2 楕円
 3 双曲線


第2節 媒介変数と極座標
 1 曲線の媒介変数表示
  2 極座標と極方程式
  3 いろいろな曲線








平面上の曲線がいろいろな式で表されることに
ついて理解し,それらを事象の考察に活用でき
るようにする。

(1) 2次曲線
放物線,楕円,双曲線について,幾何学的な定
義に基づいて曲線の方程式を導き,それぞれの
曲線の基本的な性質について理解します。ま
た,2次曲線と直線の共有点の個数を調べるこ
とと2次方程式の解の判別との関連や,接す
る,交わるなどの2次曲線と直線の位置関係に
ついて認識します。さらに,曲線の平行移動と
その方程式について学びます。


(2) 媒介変数と極座標 
放物線,楕円を媒介変数で表すことから始め,
より一般の曲線の媒介変数表示について理解し
ます。また,サイクロイドのように,x座標とy
座標の直接の関係がわからないような曲線につ
いても,適当な媒介変数によりその図形を式に
表すことができることを理解します.続いて,
平面上の点や図形を表す他の方法として,極座
標,極方程式について学びます。









中間考査











期末考査
【課題・提出物等】
・ 授業中に配布する演習プリント       
・ 傍用問題集の指定された問題についての課題
【第1学期の評価方法】
定期考査・課題テストにおいては,知識・理解に偏ることなく,数学的な考え方,表現・処理をみるための問題
も出題します。

(1) 授業時などの学習過程で,評価の観点の4項目について,良い点および伸長の状況などを評価します。
(2) 演習プリント,演習ノートや課題学習レポートの提出状況・小テストの成績などを評価します。

(1),(2)を総合的に評価します。
学期
第2章	複素数平面


第1節 複素数平面
1 複素数平面

2 複素数の極形式

3 ド・モアブルの定理




第2節	平面図形と複素数
1 平面図形と複素数

複素数平面上での複素数の演算の図形的な意味
を理解し,平面図形への応用などの事象の考察
に活用できるようにする.

(1) 複素数平面
座標平面上の点に複素数を対応させることで複
素数平面を導入します。ベクトルの和・差およ
び実数倍との関連から複素数の和・差および実
数倍を図示し,また,複素数の極形式による表
現から,複素数の積・商の幾何学的意味を理解
します。また,ド・モアブルの定理を使って二
項方程式z^n-a=0を解き,その解を図示するこ
とを通して,累乗根の図形的な意味を理解します。


(2) 平面図形と複素数
平面図形を複素数の集合と見なして,複素数の
平面図形の問題への応用を図ります。2点間の
距離と絶対値,内・外分点の複素数での標記,
点zのまわりの回転移動,2直線のなす角の複素
数による表現,3点の共線条件,2直線の垂直条
件,複素数の等式が表す図形などについて,複
素数平面上の図形を理解します。








中間考査










期末考査
【課題・提出物等】
・ 授業中に配布する演習プリント       
・ 傍用問題集の指定された問題についての課題
・ 課題学習レポート
【第2学期の評価方法】
定期考査・課題テストにおいては,知識・理解に偏ることなく,数学的な考え方,表現・処理をみるための問題
も出題します。

(1) 授業時などの学習過程で,評価の観点の4項目について良い点および伸長の状況などを評価します。
(2) 演習プリント,演習ノートや課題学習レポートの提出状況の成績などを評価します。

(1),(2)を総合的に評価します。
学期
なし
なし
なし
【課題・提出物等】
なし
【第3学期の評価方法】
なし
【年間の学習状況の評価方法】
下記の4つの観点から評価した1学期,2学期及の成績の成績を総合し年間の成績とします。

(2)評価の観点、内容および評価方法
評価の観点および内容 評価方法
関心・意欲・態度
数学的な活動を通して,平面上の曲線,複素
数平面,における考え方に関心をもつととも
に,数学的な見方や考え方のよさを認識し,
それらを事象の考察に活用しようとしている
かどうか。
○ 授業時の様子
○ 演習プリント
○ 傍用問題集演習ノート
思考・判断・表現
数学的な活動を通して,平面上の曲線,複素
数平面,における数学的な見方や考え方を身
につけ,事象を数学的にとらえ,論理的に考
えるとともに,思考の過程を振り返り多面
的・発展的に考え
ているかどうか。
○ 授業時の様子
○ 演習プリント
○ 傍用問題集演習ノート
○ 定期考査・課題テスト
資料活用の
技能・表現
平面上の曲線,複素数平面において,事象を
数学的に表現・処理する仕方や推論の方法を
身につけているかどうか。
○ 授業時の様子
○ 演習プリント
○ 傍用問題集演習ノート
○ 定期考査・課題テスト
技能および知識・理解
平面上の曲線,複素数平面における基本的な
概念,原理・法則,用語・記号などを理解
し,基礎的な知識を身につけているかどうか。
○ 授業時の様子
○ 演習プリント
○ 傍用問題集演習ノート
○ 定期考査・課題テスト

3 担当者からのメッセージ

確かな学力を身に付
けるためのアドバイス
(1) 必ず家庭学習をしてください。
授業で習ったことは必ず自宅でもう一度復習するようにしてください。習ったことをその
ままにしていては,時間が経つうちに忘れていきます。次の授業までに習ったことは必ず
定着させるようにしてください。

(2) 必ず自分で解いてください。
数学の勉強をする際,いきなり答えを見てわかった気になるような勉強はしないでくださ
い。数学の勉強は自分の頭と手を使って考えることに意味があります。必ずノートと鉛筆
を用意して,丁寧に計算をしながら解くようにしてください。

(3) 計算力をつけてください。
数学において,まず要求されるのは「計算力」です。計算力がつかなければ,たとえ考え
方が理解できたとしても,正しい答えにたどり着くことができません。特に数学Ⅲの場
合,長く複雑な計算式を扱うことが多くなります。どんなに複雑な式でも最後まで解き切
るだけの計算力を身に着けてください。そのためには,毎日机に向かって計算問題を解く
ようにしてください。継続することは大変なことですが,続けていけば必ず力がついてい
きます。

(4) 簡単に諦めないでください。
数学の勉強をしていると問題が解けないといったことが多々あります。そのとき分からな
いからといって,簡単に投げ出さないことです。分からない問題に対してどう向き合う
か,といった態度が数学の勉強では必要です。たとえその問題が解けなかったとしても,
考える過程は決して無駄にはなりません。どうしても分からない問題があったら,必ず数
学科の先生に質問し,疑問点を解消するようにしてください。そして,それをもう一度最
後まで自分の手で解き切るようにしてください。
分からないことをそのままにしてしまうのが一番良くないです。
授業を受けるに当た
って守ってほしい事項
(1) 日々の授業を大切にしてください。
・授業は常に真剣な気持ちで取り組む。
・始業のチャイムが鳴るまでに着席して待機する。
・学習した内容はその場ですぐに復習する。

(2) 成績について
定期考査以外にも夏に課題テストを行いますが,これらの点数も評価の対象となります。
また,学期・学年の評価は,試験結果だけではなく,普段の授業態度や,課題の提出状況
等を平常点として加味し,評価するものとします。
その他のアドバイス
この授業で学ぶ内容は,大学で学ぶ「線形代数学」「複素関数論」等につながる内容で
す。学習した内容は一つひとつを確実に定着させるようにしてください。