千葉商科大学体験授業

視聴覚室での講義中の様子

 本校では進路行事の一環として,高大連携で千葉商科大学の講義を体験する機会を設けています。
 実際に大学に足を運んで講義を受ける行事もございますが,このページでは大学の先生が本校の視聴覚室にて開講した講義についてご紹介いたします。


 平成25年度は下記の日程で講義を行いました。

受講にあたって

 希望進路を本決定しなければならない3年生の1学期。高校卒業後の進路選択は人生のターニングポイントと言えます。何故なら高校までは誰もが同じレールに乗ってきましたが,高校卒業後の進路は人それぞれで,進路によって将来の就職や生涯賃金などに大きな影響を及ぼすからです。千葉商科大学の様々な講義をとおして,今考えている進路で本当に良いのか?迷っているのであれば何が自分にむいているのか?などを再度考えてみましょう。

商学科

身近なところから会計の世界を知ろう

千葉商科大学教授 千葉啓司 先生

 コンビニ→スカイツリー→世界経済の3つのブロックに分けて,生徒たちにも理解しやすい身近な世界から講義をしてくださりました。
 講話を聞き,例題等を解くにつれ,「自分は商学に向いている」と実感した生徒も多かったのではないでしょうか。

配布資料の一部をご紹介!

※売上高-原価-諸経費 = 利益
◆コンビニが100,000円儲けようとしたら?

・100,000円の利益を上げるには何個売れば良いだろう。
→1個あたりの利益
・諸経費100,000円をまかなうには。
・さらにコンビニの利益100,000円をあげるには。

建設費用を考える

 毎年100億円の建設費用が生じるとすると…

西暦20082009201020112012
毎年計上 売上120億120億120億120億120億
費用100億100億100億100億100億
利益20億20億20億20億20億
一括計上 売上600億
費用500億
利益100億

経済学科

経済学入門

千葉商科大学講師 水野伸宏 先生

 実際にあった事例や論文などを用いて,経済学の基本的な考え方を教えてくださりました。
 経済学は,人々の意思決定を分析する学問だそうです。同じ商経学部でも,学科ごとに特色が異なることを生徒たちも感じ取れたことと思います。

経済学の核心は,「人はインセンティブに反応する」という考え方

 人がある行動をとるのは, その行動がもたらす便益(メリット) > その行動の費用(デメリット)
 である時のみという考え方。ただし,便益,費用は金銭的なものだけではない。

◆成果主義は業績を向上させるか
  •  成果主義:労働者の賃金が,その労働者の仕事の成果に応じて決まる
  •  年功賃金:労働者の賃金が,勤続年数に応じて決まる
  • ※労働者にとって努力する便益・費用

成果主義→努力する便益が上昇→労働者はより努力するようになる
 しかしながら…
 ベテラン社員にとっては,年功賃金と比べて,成果主義では若手を育成するのに時間を使う費用が高くなる
 →ベテランが若手を育成しなくなる事例も多い

経営学科

経営学と諸学 いろいろ学んで,うまくやろう

千葉商科大学教授 長谷川博 先生

 企業を人に置き換えるなど,比喩を多く用いて経営学の用語や仕組みについてお話ししてくださりました。
 また,大学の勉強がさらに先の将来にどう役立つかまで教えていただき,生徒たちは進路選択の重要性を改めて考えさせられたことでしょう。

配布資料の一部をご紹介!
あなたなら,4つの稼ぎ場所のどれを選ぶ?
再検討が必要な
「弱肉」企業
慎重に挑戦すべき
「強肉」企業
(下手で万年補欠)(上手いがライバル多く大変)
周囲のゆとりに救われる
「弱食」企業
どんどん取り組むべき
「強食」企業
(下手でもレギュラー選手)(上手いのでオリンピック候補に)
経営学科で身につく武器
1.ビジネスマネジメント

 自分一人ではできないことを他者と協力しながら行って1番(一流)を目指すためのすべての武器(理論,技法)

2.経営診断・起業

 1番(一流)を目指して駆使する武器に,さらに実践的なみがきをかけた武器。また,新しくやりたいこと(事業や会社,自分の店)を起こすときに特に必要な武器

3.ビジネス会計

 会計数字の視点から,上記のさまざまな武器による成果を確かめ比較して,さらなる効果や効率の指針をガイドする。

政策情報学部

社会に役立つITと情報を考えよう

千葉商科大学准教授 渡辺恭人 先生

 政策情報学部では,情報を的確に取捨選択し,社会を広い視野でとらえ,柔軟な思考力を持つ,問題解決のエキスパートを育成します。
 情報化されていない既存の仕組みや制度に疑問を投げかけ,最新の情報システムによる解決方法などを紹介してくださりました。

 社会は情報化されることで,利便性効率が向上する可能性があります。
 まずは,個人,そして社会全体の情報化を考えてみましょう。そして,実現するための技術を知り,その応用・適用を考えましょう。

自動車の情報化と道路交通情報の収集と分析
プローブ情報システムとは

 プローブ情報システムは,1台1台の自動車から位置情報,時刻情報,およびセンサー情報を収集・処理して,自動車や社会全体に提供するシステムです。例えば,速度から渋滞情報を,ワイパーから降雨情報を提供できます。
 道路交通状況を分析するには,プローブ情報システムを利用するだけでなく,フィールドの調査も必要です。例えば,信号の位置や,バス停の構造,道路の構造も調べます。

道路交通情報の分析方法

 プローブ情報システムを利用して道路交通状況を分析するためには,収集した速度と時刻の情報から時空間図というグラフを作成します。
 この時空間図は,横軸が出発からの経過時間,縦軸が起点からの距離を示します。グラフの傾きが速度となり,水平なところは渋滞(停止)を表します。

サービス創造学部

スマートフォンから考える新しいビジネスの形

千葉商科大学准教授 池田武俊 先生

 サービス情報学部では,サービス分野で社会が求める新たなサービスを創造し,それを起業化できる人材を育成します。
 近年のスマートフォンのシェアの推移やインターネットの性質をさまざまなデータから分析し,その可能性についてもお話ししてくださりました。

毎日の便利さを形づくっている企業の仕組みや戦略に関心を持とう!

 スマートフォンにおけるビジネスの競争,スマートフォンにより引き起こされる社会の変化
「一人1台スマートフォン」によって生じる可能性

スマートフォンをめぐって,同じ条件の中でも企業がとりうる戦略はさまざま存在する。

クローズド(閉じた)戦略

スマートフォンのサービス提供のために必要なすべての要素を1社で自力で準備する戦略。
 長所:自分たちで「ベスト」と考える「最適設計」がしやすい(操作性が高い,高品質なアプリ)
 短所:ユーザーの自由度が低い(管理されたアプリだけ,端末が1種類だけ)

オープン(開いた)戦略

世界中のいろんなメーカーが自由に参加して,スマートフォンを作っていこうという戦略。
 オープン戦略の狙い:多様性 (端末の種類,アプリが厳しく審査されていない)
しかし「自由にいろいろできること」の裏返しとして,全体のバランスを調整することが難しい
 自由度を求めることに伴うリスクの存在:(同じOSでも使い方や機能が違う,ウイルスの流通)

人間社会学部

 平成26年度より千葉商科大学で新たに設置予定の学部の講義を,本校生徒が一足先に受講しました。この学部では性別,世代,国籍を超え,人々がお互いを想い支え合う社会をビジネスの力で実現できる人材の育成をめざします。

ファイナンシャル・プランニング-生活設計と資金計画を考える

千葉商科大学大学院教授 伊藤宏一 先生

 グラフを多く用いて,貯蓄や仕事面での工夫など,経済の観点から論理的な生活設計の方法を教えていただきました。自分の夢や目標のため,また人々を支える知識を取得するためにも,この学部での経験は大きな糧になることと思います。

パーソナル・ファイナンスってどんなこと?

 個人が人生の夢や目標を実現するために必要となるお金に対する考え方と様々な知識そして技術のこと。

ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャル・プランニング(※)の専門家
※自分の未来の計画を立て,それが実現するように予算も考えること

  • ■銀行・信用金庫・生命保険会社・損害保険会社・証券会社・不動産会社などで,就職や昇進の際に重要な資格。
  • ■人間社会学部では,中級レベルの勉強をし,資格がとれるようにする予定。
  • ■自分の生活にもとても役に立つ。
  • ■家族をお金の面で支える大切な仕事。
ライフプランを考えてみる

 人生のライフイベントにおいて,以下のイベントだけでも約6500万円以上の資金が必要。これをカバーするのが不可能な層,あるいはこれを必要としない層が増大する傾向。

  • 就職
  • →結婚 約344万円 →出産
  • →教育 約1040万円
    ※子ども1人,幼稚園(私立),小学校~高校(公立),大学(私立)卒業の場合
  • →住宅購入 約3840万円(マンション戸当たり)
  • →老後 総額約1200万円以上
  • +緊急時資金 100万円程度

→40歳で結婚した場合,支出のピーク(教育費・老後資金)が定年後に重なる!→貯蓄計画を持つ


「だれかのためになる」ビジネス

千葉商科大学准教授 朝比奈剛 先生

 実際に企業が行っている「人にやさしい社会」をつくりだす取り組みを多数ご紹介していただき,人間社会学部の目指す社会のかたちを明確に示してくださりました。
 「やさしさのプロ」のビジネスを,学んでみたくはありませんか?

社会問題を解決するビジネス
・商品を買う時の基準その1 安さ・品質の良さ

 安さや品質だけを求めるビジネスや私たちの消費が社会問題を生みだす原因となっている。
ならば,問題を解決し,人に,地球にやさしい社会をつくりだしていくのもビジネスや私たちの消費

※スターバックスの取り組み ~フェアトレードコーヒー

 先進国の企業が,途上国の商品を安く買いたたくと,途上国の生産者の生活は苦しくなる。
 フェアトレード:公平な貿易
 途上国の原料や製品を適正な価格で購入し,先進国で販売することで,途上国の生産者の生活水準を向上させる貿易

※ボルヴィックの取り組み

(1)ボルヴィックを販売し,その利益をユニセフに寄付。
(2)ユニセフはアメリカに井戸を作る。
(3)ボルヴィック1リットルの売り上げが,アフリカで10リットルの安全な水に
1 liter for 10 liter

・商品を買う時の基準その2
  • 企業の経営理念への共感
  • 生産や製造のプロセスへの賛同
  • 購入が社会貢献につながる

 以上で,7週間にかけて行われた全講義が終了しました。
 千葉商科大学では9月まで,オープンキャンパスが実施されております。今回の講義を経て千葉商科大学に進む決意が固まった,または少しでも興味を持った生徒の皆様は,ぜひ足をお運びください。